抜け毛が続くと、「血液検査では何を調べるの?」「どの検査項目が関係しやすいの?」と気になりますよね。フェリチンや甲状腺、ビタミンDなどの名前を聞いても、自分に必要なのかまでは判断しにくいと思います。

結論:女性の抜け毛で血液検査を行う場合は、血算、フェリチンを含む鉄関連項目、TSH・FT4などの甲状腺機能が候補になります。食事量の低下や急な減量などがあれば、亜鉛、ビタミンD、ビタミンB12、葉酸などが検討されることもあります。ただし、全員が同じ項目を調べるわけではありません。

この記事では、抜け毛の血液検査で何を調べることがあるのか、各項目で何を確認するのかを整理します。検査を受ける場所、診療科、費用や当日の流れを知りたい方は、抜け毛の血液検査はどこで受けるかを整理したガイドをご覧ください。

※検査項目は、抜け毛の増え方、頭皮の状態、体調、既往歴、服用中の薬などによって異なります。本記事は一般的な情報を整理したもので、診断や治療方針を示す医師監修記事ではありません。本記事には広告を含みます。

円形・まだらに抜けている、頭皮に強い痛みや赤みがある、急な体調変化を伴うなどの場合は、検査項目を自分で選ぶより受診先へ相談することが大切です。迷う方は、抜け毛で病院に行くべき目安と相談先を確認してください。

抜け毛の血液検査で何を調べる?主な項目一覧

抜け毛の相談で血液検査が検討されるときは、髪だけでなく、体の中に見落としたくない変化がないかを確認します。代表的な検査グループと役割は次のとおりです。

女性の抜け毛で確認される血算・鉄関連・甲状腺機能・栄養関連など6項目の図
検査項目は一律ではなく、症状や体調に応じて受診先が判断します。
検査グループ 主な項目例 確認すること 検討される背景の例
血算 赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット、MCV、MCHなど 貧血の有無や赤血球の状態 だるさ、息切れ、めまい、月経量が多い
鉄関連 フェリチン、血清鉄、TIBC・UIBC、トランスフェリン飽和度など 体内に蓄えられた鉄や、鉄の利用状態 月経、産後、食事量低下、鉄不足が疑われる
甲状腺機能 TSH、FT4、必要に応じてFT3など 甲状腺の働きに関わる変化 だるさ、動悸、体重変化、寒がり、暑がり、むくみ
栄養関連 亜鉛、ビタミンD、ビタミンB12、葉酸など 特定の栄養素が不足していないか 偏食、急な減量、食欲低下、吸収に関わる病気など
全身状態 総たんぱく、アルブミン、肝機能・腎機能に関わる項目など 栄養状態や全身の状態 体重減少、持病、服薬、全身症状がある
症状に応じた項目 男性ホルモンなどのホルモン関連項目、自己抗体など 診察で疑われた背景を補助的に確認 月経不順、多毛、強いニキビ、発疹、関節症状など
※上記をすべて調べるという意味ではありません。診察や問診を踏まえ、必要な項目だけが選ばれます。

確認されやすい検査項目を詳しく整理

CHECK 01

血算|貧血や赤血球の状態

血算では、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットなどを確認します。ヘモグロビンは、赤血球の中で酸素を運ぶ働きに関わる成分です。

MCVやMCHなど、赤血球の大きさや含まれるヘモグロビン量を見る項目が一緒に表示されることもあります。複数の数値を組み合わせ、貧血の有無や背景を考えます。

CHECK 02

フェリチン・鉄関連|体内の鉄の状態

フェリチンは、体内に蓄えられた鉄の状態を見る目安の一つです。ヘモグロビンだけでは分かりにくい鉄の背景を確認するときに検討されます。

必要に応じて、血清鉄、TIBC・UIBC、トランスフェリン飽和度などを組み合わせる場合があります。フェリチン一つだけで、抜け毛の原因を決めるものではありません。

CHECK 03

TSH・FT4|甲状腺機能に関わる項目

TSHは甲状腺へ働きかけるホルモン、FT4は甲状腺から分泌されるホルモンの一つです。必要に応じてFT3などが追加されることもあります。

抜け毛に加えて、だるさ、動悸、体重の増減、寒がり・暑がり、むくみなどがある場合は、体調全体とあわせて検討されることがあります。

CHECK 04

亜鉛・ビタミンD・B12・葉酸など

急なダイエット、偏食、食事量の低下など、栄養不足が疑われる背景に応じて検討される項目です。

検査できる項目は受診先によって異なります。栄養素は多く調べればよいわけではなく、問診やほかの検査結果を踏まえて選ばれます。

CHECK 05

全身状態を確認する一般的な検査

体重減少、食欲低下、持病、服薬などがある場合は、総たんぱくやアルブミン、肝機能・腎機能に関わる項目などが追加されることがあります。

これらは「抜け毛専用の検査」ではありません。髪以外の体調変化も含め、全身状態を確認する目的で行われる場合があります。

CHECK 06

症状に応じたホルモン・自己抗体など

月経不順、多毛、強いニキビなどがある場合は、必要に応じて男性ホルモンなどの検査が検討されることがあります。

発疹、関節症状など別の症状がある場合も、診察結果によって検査が追加されることがあります。抜け毛がある人全員に必要な項目ではありません。

症状や背景によって検討される項目は変わる

「抜け毛があるから、この検査を受ければよい」と一律に決まるわけではありません。受診時には、抜け毛以外の症状や生活の変化も大切な判断材料になります。

抜け毛に伴う症状や背景と検討されることがある血液検査や頭皮診察の図
症状だけで病気や栄養不足を判断する図ではありません。受診時に伝える内容の整理としてご覧ください。

だるさ・息切れ・月経量が多い

血算やフェリチンなど、貧血・鉄の状態に関わる項目が話題になることがあります。月経周期だけでなく、量の変化も伝えましょう。

動悸・体重変化・寒がり・むくみ

TSHやFT4など、甲状腺機能に関わる項目が検討されることがあります。いつから体調が変わったかも伝えると整理しやすくなります。

急な減量・偏食・食事量の低下

血算、鉄関連に加え、亜鉛やビタミンなどが検討される場合があります。減量した時期と体重の変化も受診先へ伝えましょう。

産後・授乳中で食事や体調が変わった

出産時の出血、月経の再開、授乳中の食事状況などを踏まえ、貧血や鉄の状態などが確認される場合があります。

月経不順・多毛・強いニキビがある

診察内容によっては、ホルモンに関わる検査が検討されることがあります。抜け毛だけでなく、月経や肌の変化も伝えてください。

頭皮の赤み・かゆみ・円形の脱毛がある

血液検査より先に、頭皮や毛髪の診察が重視される場合があります。血液検査だけで判断しようとしないことが大切です。

血液検査で分かること・分からないこと

血液検査は、抜け毛の原因を一つに決めるための検査ではありません。体の中に、抜け毛と重なる可能性がある変化がないかを確認する材料の一つです。

血液検査で確認できること:貧血の有無、鉄の貯蔵状態、甲状腺機能、必要に応じた栄養状態や全身状態などです。

  • 抜け毛の原因が鉄不足だけなのか
  • 女性型脱毛症などがあるか
  • 円形脱毛症や牽引による脱毛か
  • 頭皮の炎症や皮膚トラブルが関係しているか
  • 抜け毛ではなく切れ毛が増えているのか
  • 治療やサプリが必要かどうか

女性型脱毛症などでは、分け目やつむじの見え方、毛の太さ、頭皮の状態、変化の経過なども大切です。円形・部分的な脱毛や頭皮症状がある場合も、診察による確認が欠かせません。

血液検査で異常が見つからなくても、「気のせいだった」とは限りません。頭皮・毛髪の状態や抜け毛の経過も含めて、受診先で整理してもらいましょう。

検査項目や数値だけで抜け毛の原因を決めつけない

検査結果に「H」「L」が付いていても、一つの数値だけで抜け毛の原因を決めることはできません。検査機関の基準範囲、ほかの検査結果、症状や既往歴をあわせて確認します。

たとえば、フェリチンは鉄の貯蔵状態を考える材料ですが、フェリチンだけを見て原因や必要な対策を決めるものではありません。甲状腺や栄養関連の項目も同じです。

  • H・Lマークだけで「原因はこれ」と決めない
  • インターネット上の基準値と単純比較しない
  • 正常範囲なら抜け毛と無関係とは決めつけない
  • 数値が外れていても抜け毛の原因とは限らない
  • 薬やサプリを自己判断で始めたり中止したりしない

睡眠不足、強いストレス、急な体重変化、出産、発熱、頭皮トラブル、髪への摩擦などが重なることもあります。検査結果は、原因を断定する答えではなく、状況を整理する材料として受け止めましょう。

血液検査を相談する前に準備しておくこと

検査項目を自分で指定するより、抜け毛の経過や体調を具体的に伝えるほうが、必要な検査を検討してもらいやすくなります。

受診前メモ

  • いつ頃から抜け毛が気になり始めたか
  • 急に増えたのか、少しずつ増えたのか
  • 全体的に抜けるのか、部分的に気になるのか
  • だるさ、息切れ、動悸、体重変化があるか
  • 月経量・周期、産後、更年期症状の変化があるか
  • 急なダイエット、偏食、食事量低下がなかったか
  • 頭皮の赤み、かゆみ、痛み、フケがあるか
  • 現在飲んでいる薬・サプリ・健康食品

サプリや健康食品は、商品名や成分が分かるように写真を撮っておくと伝えやすくなります。採血前の伝え方は、血液検査前に薬やサプリを申告するポイントで確認できます。

分け目、つむじ、生え際を同じ明るさ・角度で撮っておくと、変化を説明しやすくなります。持ち物や医師への伝え方は、抜け毛で病院に行く前の準備テンプレをご覧ください。

血液検査結果を受け取ったあとの見方

このページは「抜け毛の血液検査で何を調べるか」に絞っています。そのため、フェリチン、ビタミンD、TSH・FT4などの基準値や結果の読み方は深掘りしません。

結果票を受け取ったら、検査機関の基準範囲を確認し、抜け毛以外の体調変化と一緒に受診先へ相談してください。H・Lマークだけを見て、原因や必要な対策を自己判断しないことが大切です。

抜け毛の血液検査に関するよくある質問

Q. 抜け毛の血液検査では全員が同じ項目を調べますか?

いいえ。抜け毛の増え方、体調、月経、食事状況、既往歴、服用中の薬などによって必要な項目は変わります。血算、鉄、甲状腺などが候補になることはありますが、全員が同じ検査を受けるわけではありません。

Q. フェリチンだけ見れば抜け毛の原因が分かりますか?

フェリチンだけでは判断できません。血算やほかの鉄関連項目、体調、食事、月経、頭皮の状態などをあわせて確認します。

Q. 甲状腺の項目はなぜ確認されることがありますか?

甲状腺の働きは全身に関わり、抜け毛とともに、だるさ、動悸、体重変化、寒がり・暑がりなどが見られることがあるためです。症状に応じてTSHやFT4などが検討されます。

Q. 血液検査に異常がなければ心配ありませんか?

血液検査で大きな異常がなくても、頭皮の炎症、女性型脱毛症、休止期脱毛などは、頭皮や毛髪の診察、抜け毛の経過を含めて確認します。結果が正常でも、気になる変化が続く場合は受診先へ相談してください。

Q. 希望する検査項目を自分で指定できますか?

希望や不安を伝えることはできますが、必要な検査は診察内容を踏まえて受診先が判断します。項目名を並べるより、抜け毛の経過や体調変化を具体的に伝えるほうが相談しやすくなります。

Q. 亜鉛やビタミンDは必ず検査しますか?

必ず検査するわけではありません。食事量の低下、急な減量、偏食などの背景や、受診先で対応できる検査によって判断されます。

抜け毛の血液検査で何を調べるかのまとめ

女性の抜け毛で血液検査を行う場合は、血算、フェリチンを含む鉄関連項目、TSH・FT4などの甲状腺機能が候補になります。

食事量の低下や急な減量、体調変化などがあれば、亜鉛、ビタミンD、ビタミンB12、葉酸、全身状態に関わる項目などが検討されることもあります。

ただし、全員に同じ検査が必要なわけではありません。検査名や一つの数値だけで原因を決めず、抜け毛の経過、体調、月経、食事、頭皮の状態をあわせて相談しましょう。

参考文献・根拠リンク